2020/03/31

承認欲求



「承認欲求」

SNS時代の象徴ように使われる言葉。
あまり良いイメージではない使われ方をしているようです。
どちらかと言えば「いいでしょ~私」な、優越感を得たい、他者比較があるようです。

しかし、そもそも「他者に認めてほしい気持ち」は根本的に誰でもが持っていて、
他人を評価しあうのが人間社会・資本経済のシステム。

そして、これまでの教育は、その「承認」「評価」を、大多数から得られるようにとされてきました。

いわゆる「友達たくさん」。

その「友達たくさん」には前提が隠れています。

「みな同じように」在ること。

私もそのような教育を受けてきた実感があります。
そうして育った大人の社会も「みな同じように」という「空気」があるように感じます。

しかし、その前提と、同列、むしろさらなる前提が、あるべきと考えています。

人には「違うところが、たくさんある」ことを、何よりも、まず認める。

確かに、はじまりは共通項があるほうが、人は打ち解けやすいです。

しかし、同じところもあれば、違うところもある。

「違うところ」は
「違っていいところ」で
「違っていて面白いところ」。

同じは足し算。違うからこそ起きる、化学反応・相乗効果は、かけ算とも言えます。

「承認欲求」が、どこか不自然に感じるのは、過去の教育にも一因あるように感じると同時に、
昨今、私の子育てで垣間見る教育の試行錯誤も相まみえているようでもあります。

確かに、個性を意識はしているようですが、他者を思んばかるのとは、少々異なるような・・・
「個性」をはき違えた「マイペース」を放置しているような印象があります。
つまり「違い」の認知でなく、人間関係の放置。

他者と自身の「同じ」も「違い」も、まず認知し「他者を思んばかる」。
その前提にある「承認欲求」はとても自然な思いです。



そして、こんなご時世だからこそ、業界・世代・気分を切り取った断片的な非難・中傷・行動でなく、他者を思んばかった言動をしたいと思います。


アトリエアイズWEB: www.a-iz.co.jp

2020/03/11

消防団器具置場・詰所



311の4週間後、東北南三陸に仮設風呂設営のボランティアに行き、
自分の地元でも何某か関わらないと、と思い帰ってきました。
弊社なりの成果の一つが、地元消防団詰所の設計。

有事に尽力してくださる方々が、少しでも気持ちよく活動していただけるよう工夫。
これまので市の標準仕様変更まで踏み込み、
色彩や、照明器具の色温度等、独自提案しました。

カラースキーム・コンセプトは、まち並みに安心・安全を訴求する、
消防制服カラーです。
他の詰所と材料は同じでしたので、その大きな違いに驚いていただきました。

適度な存在感は、まち並みをつくる大切な要素。
それをボリューム化するのは、地に足の着いたコンセプトから紡ぐ素材・色彩、
クライアント・地域との意識の共感・共有です。


そして、内装は、日々の活動の活力になるような色彩。




詰所は、緊張・緊迫しながらも、少しでも心穏やかな助力になるよう、
温かみのある色温度・配光の照明計画を提案。



建築士ですので、まちづくりへの関りは、まずはその単体である建築の設計から。
今後も、地元のまちづくりに関わる意識・設計提案は続けていたいと思います。


アトリエアイズWEB: www.a-iz.co.jp

2020/03/10

チェックバック




 恫喝されました・・・・

某市内北部工務店、現場監督に「施工図面見てないだろ!」
ものすごい形相で怒鳴られました。
「まともな図面じゃないから見れないだろう!」と言って帰ってきました。

頭にきたので、彼の施工図にチェックをいれたら、真っ赤になりました。
パッと見て、全然だめだと思ったら、それがそのまま・・・
だから、もう1回確認して書き直してくれって言ってたのに・・・

設計図は、現場施工の段階では施工者検討作図による「施工図」として
各種工種・工程の調整、実際施工へと反映されます。
設計監理者は、法規順守・施主要望・設計思想と相反していないか、
施工図を確認します。

その赤入れが終わった段階の施工図面です。
これだけ赤いのは・・・・・初めてです。
概ね25年この仕事をしていますが初めでです。ここまで赤いの。

施工図面を見た瞬間から、錯誤が確認されましたので、
赤入れ前にもう一度確認して、修正しておいてほしい旨口頭で伝えました。
先方にもプライドがありますから、ここまで赤入れ・ダメ出しをされるのは
不本意のはずです。

数日後、現場で墨出位置寸法の確認をしていたのですが、
どうも話がかみ合わない。

 私は、元となる設計図を根拠に確認をしていましたが、
現場監督からの説明では異なる寸法が出てきます。
「現場がそうだからだ」というのが彼の言い分でした。

既存改修であれば、想定していたおさまりがつかないことはままあります。
しかしこの現場は新築。

なんでもない間仕切り壁の平面的な位置が、設計図と異なるはずがありません。
よくよく聞いてみると、間仕切りと絡む窓枠の取付位置を
なんとなくで決めていたようで、そこに合わせると壁の位置がずれるとのことでした。

本来、着手前に施工図は確認すべきですが、
施工図作図指示から2カ月たってから提出されていたのです。
当然、遅延する対応に再三指示を出していました。

行政の案件ですので、部局とも頭を抱えていたのですが・・・・
各所の取合い調整が未確認であれば、現場はこのような事態に陥ります。

こちらが理で話を続けると、当然現場の寸法設定は破綻、
作ったものの意味がなくなります。
ですので、彼は、人を恫喝せざるを得ない状況になり・・・

残念ながら、本来あるべき姿になるよう工事やり直しをすることになりました。


2020/03/04

変化


全集中!焼きの呼吸~
一の型!小手返し!😁😁😁
引きこもりも楽しくできればと、家お好み焼きな週末でした。

建築業界も、中国に工場がある大手メーカー製品が、納期遅延・受注中止など、かなり大きな影響が出ています。
今後、新型インフルエンザが、何時・どのように収束していくか、現時点では読めませんので、お施主さん始め不安感がまとわりつきます。

不安感を助長するつもりはありませんが、今出来ること、今後のこと、情報収集して考えざるを得ない状況になってしまった、と思います。

で、まずは、色々錯綜する情報・政策を目のあたりにして・・・・

普段、あまり政治的な思想を話す機会は少ないです。
支持政党・政治的思想を、明確にもっていないこともあります。
ただ、少し俯瞰した目線で、こうあったらいいなぁ・・・があります。

それは、複数の政党が、ほぼ同程度のチカラを持った政治。

例えば、アメリカの2大政党制等です。
感覚的には、3大政党くらいはあってもいいかと。
3角形は力学的にバランスの取れた最小単位の図形でもあり・・・

ですので、個人的には、現在の政権・利権の一極集中には、少々疑問を感じています。
政権・利権は適度に分散し、牽制しあいながらもバランス取り合う状態がよいように思います。

終戦直後の日本、解体された政界・財閥は結果的に、政権・利権の分散につながったようです。
そして、戦後の復興のなかで、当時の大人、私のおじいちゃん・おばあちゃん世代が、今では考えられない苦労を重ね、その後の経済成長・平和な暮らしにつなげてくれました。

ただ、戦後70年以上経過し、政権・利権もまた、纏まり・塊りつつあるように感じています。

経済活動があれば、社会の自然な流れではあるので、全否定はしません。
与党が、野党が・・・・というのも、少々性急な各論になりそうなので控えます。
また、富を全員に分配すればいい、という極論のつもりもありません。

ただ「もう少し偏りすぎないあり方」は、ありえないかなぁと・・・

経験したことが無いので、それが良いのか・悪いのか、言い切ることはできませんが
「変化がなくなる」ということは、「進化」にもつながりづらくなるので、
現状はちょっと残念な状態、な気がしています。



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