2020/03/10

チェックバック




 恫喝されました・・・・

某市内北部工務店、現場監督に「施工図面見てないだろ!」
ものすごい形相で怒鳴られました。
「まともな図面じゃないから見れないだろう!」と言って帰ってきました。

頭にきたので、彼の施工図にチェックをいれたら、真っ赤になりました。
パッと見て、全然だめだと思ったら、それがそのまま・・・
だから、もう1回確認して書き直してくれって言ってたのに・・・

設計図は、現場施工の段階では施工者検討作図による「施工図」として
各種工種・工程の調整、実際施工へと反映されます。
設計監理者は、法規順守・施主要望・設計思想と相反していないか、
施工図を確認します。

その赤入れが終わった段階の施工図面です。
これだけ赤いのは・・・・・初めてです。
概ね25年この仕事をしていますが初めでです。ここまで赤いの。

施工図面を見た瞬間から、錯誤が確認されましたので、
赤入れ前にもう一度確認して、修正しておいてほしい旨口頭で伝えました。
先方にもプライドがありますから、ここまで赤入れ・ダメ出しをされるのは
不本意のはずです。

数日後、現場で墨出位置寸法の確認をしていたのですが、
どうも話がかみ合わない。

 私は、元となる設計図を根拠に確認をしていましたが、
現場監督からの説明では異なる寸法が出てきます。
「現場がそうだからだ」というのが彼の言い分でした。

既存改修であれば、想定していたおさまりがつかないことはままあります。
しかしこの現場は新築。

なんでもない間仕切り壁の平面的な位置が、設計図と異なるはずがありません。
よくよく聞いてみると、間仕切りと絡む窓枠の取付位置を
なんとなくで決めていたようで、そこに合わせると壁の位置がずれるとのことでした。

本来、着手前に施工図は確認すべきですが、
施工図作図指示から2カ月たってから提出されていたのです。
当然、遅延する対応に再三指示を出していました。

行政の案件ですので、部局とも頭を抱えていたのですが・・・・
各所の取合い調整が未確認であれば、現場はこのような事態に陥ります。

こちらが理で話を続けると、当然現場の寸法設定は破綻、
作ったものの意味がなくなります。
ですので、彼は、人を恫喝せざるを得ない状況になり・・・

残念ながら、本来あるべき姿になるよう工事やり直しをすることになりました。


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