写真はアイズでデザインしたパチンコ店です。
遊興施設にありがちな、けばけばしいデザインをあえて避け、安心できる佇まいを訴求しました。
素材はアルミ。横格子に組んだルーバーで、断面はかまぼこ型。少しむくりがあるので、ルーバー一本一本にやわらな陰影がでます。
銀色、シルバー色の建材。カッコイイですね。
素材としては、ガルバリウム鋼鈑、アルミ、ステンレス等々。
建材としては、外壁、屋根、ルーバー等々、豊富です。
シルバー色の建材は、ボリューム感によってはマシッブでありながら、軽快感もあり、ごてごて飾るより、シンプルで、スマートで、飽きがこない・・・・
ただ・・・・・
しばらく前から世の中には「シルバー信仰」のようなものがありました。
シルバーならカッコイイという感覚。
日本のまち並みは、往々にして、カラフルというより、雑迫な印象があります。それは、其々の「個の嗜好」がとっちらかったまま集積、連単となっているからです。
確かに、そのなかにあって「シルバー」はミニマムで、明快で、それでいて、まち並みを阻害しない。潔く、その嗜好・価値観を表現する素材です。
場合によっては、いい意味で存在感が希薄にもなり得ます。
特に、住宅では、住まい手のライフスタイルを、表現する建材です。
しかし、公共、もしくは公共的な建物においてはいかがでしょうか。
まちの中にあって「それなりの存在感」は、地域の安心・安全に繋がったり、まちの豊かな表情に繋がります。
まちが、カラフルがいい、ということでないのです。
住宅や店舗など嗜好・志向の色濃い建物ではなく、公共的な建築で「なぜこの建物はシルバーなのか?」という疑問を感じたことがままあるのです。
公共なのに、なんだか冷たいというか、無機質というか・・・そんな印象がありました。
それら、シルバーの建物を設計・選択するプロセスには何があったのか?
シルバーを選択した理由は何なのか?
私にはあまりよいイメージを連想することが出来ませんてました。
選ぶ前に「なぜそれを選ぶのか」を考えるのが自分のシゴトです。
結局、建築に向かうのか、ベクトルの先に建築があるのか。と同じですね。
シルバーにありきで向かうのか、試行錯誤したベクトルの先にシルバー建材があるのか。
それは、本当に大きな違いです。
そして、最近は「木・木造・木材」へ潮流が流れています。
なるほど、その時には一見それが揺るぎない嗜好・価値観に見えても、時代は流れているようです。
そうなると時代が「シルバー」に飽きてしまったりしたのでしょうか?
そうなると、シルバーを選択したのは、単なる流行りに乗ったことになります。
そう、流行りです。
てば、流行りにのることはネガティブなのか・・・
aiz web : www.a-iz.co.jp
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