2011/04/04

地盤改良の要・不要 その3



「地盤改良の方法」

木造建築での地盤改良は「浅層改良」「深層改良」の大きく2種。

浅層改良は、軟弱地盤が地表から2m程度の、比較的浅い地層に存在する場合に採用する改良法。
セメント系固化材を土壌と混ぜて地耐力を高めます。

深層改良は、セメント系固化材と土壌を円柱形に撹拌してつくる「柱状改良」や、鋼管杭・摩擦杭等のこと。
柱状改良で概ね8mまで。杭では12m~15mまで施工が可能。

木造戸建の液状化対策としては、一般的に「表層地盤改良工法」が実施可能な対策として普及しています。 また、水抜き管を、一定の間隔で地盤に埋込み、このパイプで地下水圧を低減する「ドレーンパイプ工法(上図)」も被害軽減策の一つです。


殆どの2階建ての戸建は「詳細の構造計算」が不要な、建築士の言う「四号建築」。
規模が大きくないからと言うのが大きな理由ですが、経済活動を促進させる緩和規定である現状もあります。
なので、「一定の基準」以外は、メーカーや設計士の判断で左右される部分が大きいという見方できます。
詳細の構造計算が不要なのだから、「一定の基準」だって「ざっくり」したもの。


木造設計において、もっともメーカーや建築士の「考え方」で差が出るのが「基礎・地盤の設計」。
上屋でどれほどの耐震設備を導入しても、基礎・地盤がギリギリであればそれ以上の性能を発揮しきれません。
素人目に「分かりづらい地盤・基礎」は、上屋ほど重要視さてていない傾向があります。


どんな敷地でも同じ「標準仕様」で済ませてしまうか、敷地条件によって検証・設計をするか、どちらが「安心」であるかは、明白ではないでしょうか。


おわり

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2011/04/03

地盤改良の要・不要 その2



「データの見方とその対応」

これは実際の現場でのスウェーデン式サウンディング試験(SS試験)の地盤調査結果表。

ピンク色の部分が「ローム層」。
建物を支持する地盤として、良好な地質が、耐力を表す「N値」も「3以上」出ています。
4.5m以深は、試験機の貫入が難しいほど硬い地盤。
安定している地盤の好例として挙げられるほど、良質な地盤として読み取れます。

耐力の基準は「粘性土は3以上」「砂質地盤は5以上」と読みます。
地質によって換算式も、基準値も変わります。

地盤耐力の決定要素は、支持力と沈下量の2点
一見、支持力が充分でも、不動沈下や過大な沈下を起こす場合があるので、特に注意が必要。
沈下には、建築直後に起きる「即時沈下」と、長い時間をかけて徐々に起こる「圧密沈下」の2種類の検証が必要です。

「建築基礎構造設計指針」での許容値は、即時沈下で2cm、圧密沈下で10cm。
これは最低の基準であるので、私は独自に、圧密沈下に関してもっと厳しい数値を目安としています。


つづく(次回は、地盤改良の方法)


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2011/04/02

地盤改良の要・不要 その1



「木造建築における地盤調査の概要」

建物を安全に建てるためには、その地盤状況を把握することから始まります。
写真は、アイズで設計した、木造住宅で行われたスウェーデン式サウンディング試験(SS試験)の実際。

SS試験は、試験機を人力で回転させながら「地盤の締まり具合」を測定する方法。
深さ5~10mくらいまで調査が可能で、一建物あたり3~5箇所試験する必要があります。
木造住宅など「軽い建物」に適したデータが得られる試験。(重い建物は鉄筋コンクリート造や、多層の建物など)

ただ「土質構成」までは調査できないので、試験機先端に付着した土や、回転時に伝わる感触で確認することになります。

敷地の地盤性状は、このような調査から採取したデータによって判断します。

メーカーや建築士等の「○○工法構造だから大丈夫」という説明には注意しましょう。
「○○工法の業者」に任せきりのという姿勢は、建築士として望ましいものではありません。



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つづく(次回は、データの見方とその対応)



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ペット産業と診療所



思うところがあり勉強中。



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2011/04/01

自慢のアイテム「照度計」



「照度計」は「明るさ」を計測する器機。

電気工事業者はよく持っていますが、建築家で持っている人はあまりいないので、ちょっと自慢のアイテム。
コンパクト・タイプは玩具のようだけど(^_^;)・・・でも、結構ちゃんと計れます(^_^)。

竣工直前の店舗デザイン、節電中で心苦しいところはありましたが、全点灯試験での照度計測。

売り場内は、全てLED照明。
やっぱり、これまでの蛍光灯や水銀灯とは「ひかりかた」がなんか違う・・・

LEDの光は横に広がらず、真直ぐ光が進む傾向があります。
最近は随分と技術が進みましたが、まだその名残が・・・
上の写真、照明器具の直下だと1500ルクス越えなのに、

半歩だけ動くと・・・・

半歩だけで1200ルクスにダウン。
やっぱり「従来となんとなく違う感」は、数字でも表れました。

「光の感覚」は、経験値。
空間の用途、部屋の大きさ、材質、置かれているものは、それぞれ。
それに、数値がどうあれ、どう感じるかは、やはり感覚でしかない。

だからこそ「提案する側」の「感覚」と「数値の裏づけ」の整合性は重要。
これから、もっと「LEDの感性」を強化していかないと・・・





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2011/03/31

24時間テレビからのメール

24時間テレビに募金をしました。
今日、こんなメールがきました。


☆「24時間テレビ 東日本大震災 緊急募金」にご参加いただいた方にお送りしています。

この度は募金にご協力いただき、誠にありがとうございました。

これまでに、12万5429件、6億9042万807円の募金が寄せられ、最も被害の大きかった岩手県、宮城県、福島県に義援金として1億円ずつを本日お贈りしました。
お預かりした募金はそのすべてを、今後全国の被害状況に合わせた支援や復興に役立たせていただき、皆様にご報告させていただきます。
また、24時間テレビでは引き続き緊急募金をお願いしています。皆様のあたたかいご支援をお待ちしています。

携帯電話からの募金はこちらから
http://cr.ntv.co.jp/ml/u/l?p=Ub1GTlXj244JmAgq_X_czQZ  

PCの方はこちらから
http://cr.ntv.co.jp/ml/u/l?p=Ub1GTlXj245JRS-rAnz6dwZ

24時間テレビチャリティー委員会


経緯が分かるのと、少しでもしてよかったと思える。

自分が出来ることは、本当にちょっとしたコトでしかないのだけれど・・・

少しでも早く、復興へ。




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2011/03/30

これからのキーワード「エシカル」



今朝の日経MJ。紙面に大きく「エシカル」の文字。

エシカルとは・・・

本来は「倫理的」「道徳的」を意味する英語で、環境保護や産地での労働搾取の解消、フェアトレードなどに配慮する姿勢をしめす。
地球や社会との関わりを念頭に置いた消費活動・態度を示す言葉として定着したものでは「エコロジー」や、健康と地球の持続可能性を重視するライフスタイルの「ロハス」などがあるが、「エシカル」はこれら環境問題や社会全般への配慮を包括した言葉といえる。・・・日経MJより抜粋。

少し前から「エシカル」活動が見られていました。
下添付の新聞記事は半年以前のもの。




我慢・削減・置き換え等、これまでは「消費の転換」が主目的。
これからは、安に消費活動を転換・否定するのではなく、消費を通して環境問題・社会貢献に取組む経済活動・価値観にシフトする・・・私はそう捉えています。


空間デザイナーとして、より積極的に取組んで、提案して、浸透させたい言葉です。



注目記事
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エシカルな「省エネ」建築


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2011/03/29

LED照明、実際の収支。



実際に設計しているプロジェクトでの、LED照明導入の試算表。
改装案件で、これまで使っていた照明器具と、新規LEDとの比較。

グラフの赤い線がLED、緑線が既存の水銀灯。
イニシャル+ランニング合算で、収支計算。
この計算だと、導入後2年以内で収支が転換し、LEDの方が断然お得な計算になる。

400平米程度の店舗デザインでの検討。
この計算表は「ベース照明」と呼ばれる「空間全体の明かり」。
全体照明なので、ランニング・コストでのインパクトが非常に大きい。
机上の計算とはいえ、2年でペイできる勘定であれば、イニシャルで多少の割高感があっても採用できる。

詳細についても検討をしていて、間接照明用の部分だけだと5年ではペイに至らず、LEDより、蛍光灯の方がまだ有利という結果もあった。

しかし、「部分使用で蛍光灯を入れてしまうと、結果的に玉換えなどスタッフの労力となり、見えないコストが発生する。」という判断から、間接照明もLEDとなり、トイレを除く全てで採用が決定した。


これからは、より加速度的にLED採用案件が増えるだろう。

そして、今後しばらく、この店舗の電気代をリサーチさせて頂くことになる。





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2011/03/28

たくさんのカラーチップは、デザインのこだわり(^_^)



建築デザインでは塗装色を選ぶとき「ニットコウ(日塗工)」のカラーチップを使います。
ニットコウは「日本塗装工業会」の略。全600強程度の色。

建築業界の標準ツール・・・では、ありますが・・・・私にとっては、これだけでは全然足りない。
今では、建築業界以外の、印刷業界用、自動車業界用などまでカラーチップが増えました。


他業種のものは、顔料が異なるので、建築用塗料では「再現」しきれない事が通例。
印刷用や自動車用だと、カラーチップ通りの色ができないのです。

それでも現場の職人さんと、すったもんだしながら「イメージの色」をつくっていきます。
建築業界的には日塗工で済んでいるので、往々にして最初は嫌がられます・・・f^_^;。

そもそも、自然の色数は何十万色、何百万色・・・無限、とまで言われています。
そうなると、その素材感と並ぶ色、置かれている什器や物品の背景である色が、600程度の選択肢ですむはずはないのです。


建築業界の色数が一番少なかったりします。
・・・すごく不思議です。








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2011/03/25

太陽「熱」利用!




ここ数日、エネルギーに関して考えさせられる局面が多々あるのではないでしょうか。
建築士として、今一度これまでの技術・実績を見直す機会にもなっています。

「エネルギーを生む」
現在、住宅にしろビルにしろ「一棟単位」で生活エネルギーに転換出来るのは、やはり「太陽」。
本記事では「発電」ではなく、「熱」利用についての最新情報。

太陽光発電が注目される以前、「太陽熱利用」が先駆けでした。
これはエネルギー変換効率が「熱」の方が高いことと、比較的簡易なテクノロジーであったことが理由です。
子供の頃に、空き缶やら空き瓶を黒くして並べて、太陽熱で「お湯」をつくる、アレ。

すでに1年ほど前に、東京ガスから「手摺につける集熱パネル」が発表されています。
集約型の屋根設置タイプにくらべ、戸別対応として、主にマンション需要を見込んだもののよう。

垂直に設置されるので、転換効率は多少おちますが、去年の猛暑では性能がフルに発揮され、パネルのお湯が1日に2回転した様子。

南向きのバルコニーの場合は、標準的な3人家族の給湯使用量の約16%を太陽熱で賄え、従来の給湯器に比べて年間のガス消費量およびCO2排出量を約29%(約270キロCO2)削減できるそーで、価格は約130万(工事費別)。


そして、デザインがすっきりしていいて見た目がいいです。
事業系のビルにもいいかもしれません。


「熱」利用も巻き返しとばかり、今後、注目の自然エネルギーです。
都でも新しい補助制度を創設する予定。









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2011/03/24

変化

被災者の方は「変わらざるをえない・・・・」状況にあると思う。

神奈川に住む自分の身の回りも、、、、、

地震の日以降、色々なことが変化している。


どうせ変わるなら、、、、、前向きでありたい。


最近そう思う。


基本となるのは、、、、

新しい価値観なのか、

忘れていた価値観が甦るのかは、


分からないけど・・・


どうせなら、進化したい。





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2011/03/22

太陽光発電 導入試算!


今後は「エネルギー確保」について、建築設計ではより大きな意味を持つようになるでしょう。
今日のブログは以前の記事をもう一度。「太陽光発電導入の検証」です。

<費用は200~300万円>
規模・工事状況によりますが、一般的には上記の金額が目安。
補助金との兼合いで、1Kwあたり65万円以下のものを選択するケースが多い。
3Kw~4Kwのシステムが多い。
概算・・・65万円×3.5Kw=227.5万円+工事費

<地域によって補助金が+アルファ>
・国の補助金1Kwあたり7万円
・国の補助金の対象は、1Kwあたり65万円以下、発電能力10Kw未満。
・地方自治体の補助金もあり。都・区、県・市など合わせて補助が受けれます。

<電気は1Kwhあたり48円で売れる!>
・昨年11月から、新しい買取制度がスタート。これまでの2倍の価格で売れます。
・1Kwhあたり48円。(諸条件により変動もあり)
・10年間、契約している電力会社が買取。
・ポイント!・・・日中の電気使用量を減らせば、当然売れる量も増える!

<昼間の電気代がゼロになるかも>
・条件さえ整えば、発電分で日中の電気代をまかなえることも。

<要注意点!>
・モトをとるには、15~20年かかると言われています。法定耐用年数は17年。30年もつとは聞きますが、こればかりは個々によるのでナントモ。。。
・新築では工事時のトラブルはあまり聞きませんが、後乗せの場合、設置部材で屋根の防水が破断された等、増えているようです。


<本日の追記!>
今後は「電気を貯めておく」ことも重要事項。
まだ発展途上ではありますが、商品化されているものもあります。
住宅では、フル蓄電で10時間使える試算もあります。




複合的な設備設計が問われます。








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2011/03/21

応急危険度判定士とは・・・? 建築士として出来る事。



被災地の一部で「応急危険度判定」が始まったようです。

「応急危険度判定」とは・・・

「地震等で被害にあった建物の構造被害を確認し、その後使用の危険性を判定する」もの。
余震等により、建物の破壊がすすみ二次災害が起きるケースが、阪神淡路大震災で多く見られました。

そこで、建物構造の専門知識を持った資格者が、被災地を回り建物の安全な使用を促します。
上の写真は、「判定手帳」と「腕章」。
手帳の中には、判断基準になるような、それこそ阪神淡路の事例がつまっています。

3段階評価で、信号機のように緑・黄・赤の印を街頭建物に表示して周知をはかります。
赤い印は危ない建物なので、使用中止。近づかないようにしてください。



これはあくまで「応急」=「一時的な使用の対応」。
罹災証明とは異なりますので、危険度判定により、その後の行政援助には影響されません。


これは一級建築士で、講習を受け、応急危険度判定資格を持っているものにしかできません。
しかし、この資格保有者は相当数いるようです。
自分も、社会貢献になれば・・・と思い取得しました。

現在は、地元の一級建築士さんが活躍されている様子。
神奈川県の我々にも、声がかかるかもしれません。
いつでも出れるように、仕事も調整中。

本当は使わないですませたい資格でしたが、微力ながら「建築士の職責」として自分が出来ることを少しでも・・・

被災地の一日も早い復興をお祈りいたします。




(財)日本建築防災協会・・・応急危険度判定協議会のサイト








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