不動産情報等では「○LDK」の○の数字が重要視される。
規模を伝える「部屋数」で、家賃もそこから決まっていく。しかし「金額」は、本来「価値」であるはずだ。
本当の住み心地は、部屋数だけでは推し量れないが、数字だけで判断させようとするとそうなる。
不思議なのは不動産業だけでなく、注文住宅を謳うハウス・メーカーも同様のアプローチをすることだ。
数値のみが家の価値観として根強く、結果「住まい方の質」がなかなか向上していないのが、日本の家づくりの現状だろう。
例えば、家族が自然と顔を合わす間取りだとか、すっきり住むための収納の工夫(量だけでなくて)とか、家事が楽になってゆとりの時間が増えるような導線だとか、部屋数でなく「空間」で捉えると、「気持ち」がゆたかな家になる。
際立った言い方をすれば、さみしい部屋を連ねても、「住まいの質」は向上しない。帰宅して、家族がばらばらで個室にこもりきりになるような家づくりは、どんなに立派でもそこまでだろう。
住まいは、家族の暮らしを「豊かにする空間」だと考えると、部屋数で表現できる「モノ」ではないのだ。
つづく
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